占いサイトの被害相談では、ご本人だけでなく「家族が占いサイトにはまり、止めても聞いてくれない」というケースが数多く寄せられています。孤立しがちな高齢者や、仕事・人間関係で悩みを抱えている方が、「話を聞いてくれる相手」として鑑定師を頼り始め、そのまま高額な課金へとつながってしまう事案が目立ちます。
家族から見ると明らかに不自然な金額でも、本人は「自分の意思で支払っている」「もう少しで運が向く」と信じ切っていることが多く、説得が非常に難しいのが実情です。放置していると被害が数百万円単位まで拡大することもあるため、早い段階での介入が重要になります。
目次
家族がまず確認すべきこと
家族が占いサイト被害を疑ったときには、次の点を落ち着いて確認していくことが大切です。
- どのサイト・アプリを使っているのか、名前やURLをメモする。
- いつ頃から利用を始め、今までにいくら支払ったのか、カード明細や通帳で合計額を把握する。
- 決済方法(クレジットカード・口座振込・コンビニ払い・電子マネーなど)を確認する。
- 可能であれば、鑑定師とのメッセージ画面のスクリーンショットを保存する(国民生活センターも、やり取りや決済情報が返金請求の重要な証拠になるとして保存を呼びかけています)。
家族が代わりに返金請求や退会手続をできるのか
本人がまだ判断能力を保っている場合は、原則として契約当事者である本人が返金請求や退会手続を行う必要があります。家族がサポートしながら、本人名義で弁護士や消費生活センターに相談する形が現実的です。
一方、判断能力が大きく低下している場合は、成年後見制度を利用し、選任された後見人が本人に代わって契約の取り消しや金融機関への手続を行うことが可能になる場合があります。いずれにせよ、「家族だから」という理由だけでサイト運営者や決済会社が情報開示や返金に応じるわけではないため、法的な立場を整理したうえで動くことが重要です。
家族として絶対にやってはいけないこと
一刻も早くやめさせたいあまり、家族が感情的に動いてしまうと、かえって状況を悪化させてしまうことがあります。
- サイト運営者に感情的な電話やメールを送る: 相手に言いくるめられたり、証拠となるデータを消されてしまうリスクがあります。
- 本人のスマホから勝手に退会・削除する: メッセージや決済の履歴が消え、後から返金請求をする際の立証が困難になります。
- 家族名義のカードや口座から立替払いを行う: 支払経路が複雑になり、誰がどの契約に基づいて支払ったのかが分かりにくくなります。
まずは本人を責めず「一緒に整理しよう」と提案し、証拠を確保したうえで、消費生活センター(188番)や弁護士事務所への相談予約を一緒に行うなど、占い詐欺に詳しい専門機関への橋渡しをすることが最善のサポートです。
家族が知っておくべき、決済手段別の返金の可能性と対応
占いサイトに課金してしまった場合、利用した支払い方法によって取り得る返金手段が変わります。本人がパニックになっていたり、手続の難しさに諦めかけていたりする場合、ご家族が以下の特徴を把握してサポートすることが解決への近道になります。
クレジットカード決済の場合
本人がクレジットカードを使っている場合、「支払停止の抗弁」や、不正決済の取り消しを求める「チャージバック」という仕組みを利用できる可能性があります。 これらはカード会社に対して支払いの停止(引き落としの停止)や取り消しを求める手続です。ご家族は、ご本人のカード明細を一緒に確認して被害額や支払い先を客観的に把握するなどのサポートが重要です。
コンビニ払い・電子マネー決済の場合
最近はコンビニのレジでの支払いや、プリペイド型電子マネー(BitCash、Apple Gift Card、ネットライドキャッシュ、セキュリティマネー、スマートピットなど)が使われるケースが増えています。
悪質業者は本人に対して「番号を伝えたら控えを捨てるよう」指示することが多いですが、ご家族が部屋のゴミ箱や財布などからレシートや番号の紙片を見つけることができれば、それが発行会社や背後にいる決済代行会社への調査・返金交渉の大きな手掛かりになります。紙切れであっても決して捨てずに保管してください。
銀行振込の場合
ご家族が本人の通帳を確認し、どの口座にいくらを振り込んでいるか確認する必要があります。相手方への請求金額の特定や振り込め詐欺救済法に基づく口座凍結と「被害回復分配金」の支払いを求める手続を検討出来るかもしれません。
ご家族は、ご本人がこれ以上振り込まないよう見守りつつ、振込明細や通帳を一緒に揃えて専門家へ相談してください。
家族の協力がカギに!返金交渉で共通して大事なこと
どの決済手段であっても、返金交渉を成功させるためには以下の3点が重要になります。複雑な手続も多いため、ご家族の冷静なサポートが不可欠です。
被害に気づいたらご家族も一緒にすぐ動く(時間との勝負)
決済の取り消しや口座凍結は時間が経つほど難しくなるため、ご家族が早急に介入することが重要です。また、時間が経過すれば、悪質サイトは突然閉鎖して逃げてしまい、返金が難しくなってしまうケースもあります。
ご家族が客観的に「サイト側の詐欺性」を整理する
本人は「占いが当たらなかっただけ」と思い込んでいる場合があります。「宝くじの高額当選を約束されている」「架空の鑑定師である」「不安をあおって課金させた」といった客観的な違法性を、ご家族が一緒に整理して専門家へ伝えてください。
本人が捨ててしまいがちな支払いの証拠をご家族が確保する
カード明細、電子マネーの控え、決済完了メールなど、支払経路を証明する証拠をご家族がしっかりと保管・印刷しておきましょう。
適切な手順を踏めば、決済会社を通じて一部または全部の返金を受けられる可能性があります。手続はご本人だけでは難しいことが多いため、被害に気づいたご家族の方は、証拠を持って占い詐欺に詳しい専門家へ早めに相談することをおすすめします。