弁護士には守秘義務があります。
占いサイトや霊感商法の被害に遭っても、「家族に知られたくない」「知り合いにバレたら恥ずかしい」と感じて、相談をためらってしまう方は少なくありません。実際、占いサイト被害では、誰にも言えないまま支払いが膨らみ、被害が深刻化してしまうケースが多くみられます。
しかし、弁護士に相談した内容が、家族や友人、職場などに勝手に伝わることはありません。弁護士には法律上の守秘義務があり、本人の同意なく、相談内容や依頼内容、さらには「相談した事実」自体を第三者に話すことは許されていません。
目次
弁護士の守秘義務とは
弁護士法23条は、「弁護士又は弁護士であった者は、その職務上知り得た秘密を保持する権利を有し、義務を負う」と定めています。
また、弁護士職務基本規程23条でも、「弁護士は、正当の理由なく、依頼者について職務上知り得た秘密を他に漏らし、又は利用してはならない」とされています。 この守秘義務の対象になるのは、単に事件の中身だけではありません。
相談内容、依頼内容、事件の進行状況に加え、「その人が弁護士に相談したかどうか」「依頼しているかどうか」といった事実自体も、守られるべき秘密に含まれると解されています。
家族から問い合わせが来ても、本人の同意なく話すことはありません
「配偶者だから教えてもらえるのではないか」「親だから進捗を聞けるのではないか」と思われる方もいますが、家族であっても第三者であることに変わりはありません。
そのため、本人の明確な同意がない限り、弁護士が家族に対して相談内容や事件の進行状況を説明することはありません。 実務上も、家族や知人から問い合わせが来ることはありますが、本人の同意がない以上、「お答えできません」と対応するのが原則です。
家族の立場から見れば不親切に感じることもあるかもしれませんが、それは依頼者本人の秘密を守るために必要な対応です。
相談するときに「知られたくない」ことは最初に伝えて大丈夫です
「家族に知られたくない」という事情は、弁護士にとって珍しいものではありません。
むしろ、占いサイト、出会い系、情報商材、副業詐欺などの相談では、相談者が周囲に秘密にしたいと考えていることはよくあります。
そのため、最初の相談時に、次のような希望を伝えておくと安心です。
- 電話ではなくメールやLINE中心で連絡してほしい。
- 郵送物は送らないでほしい、または差出人名に配慮してほしい。
- 留守電を残さないでほしい。
- 連絡可能な時間帯を限定したい。
- 家族や知人から問い合わせがあっても一切答えないでほしい。
連絡方法について希望を伝えておけば、事務所側もその事情を踏まえて対応しやすくなります。
占いサイト被害では、秘密にしたい気持ちが被害拡大につながることもある
占いサイトの被害では、「恥ずかしくて誰にも言えない」「家族に知られたら責められるのではないか」という気持ちから、一人で抱え込んでしまう方が多くいます。
その結果、誰にも相談できないまま、鑑定師とのやり取りを続け、高額なポイント購入が止まらなくなることがあります。
悪質な占いサイトは、利用者の孤立や不安につけ込み、「この鑑定は誰にも話してはいけない」「今やめたら運気が下がる」といった形で、さらに相談しにくい状況をつくることがあります。
だからこそ、家族や知人には話しづらくても、守秘義務のある弁護士には早めに相談することが大切です。
一人で抱え込まず、まずは安心して相談を
弁護士への相談は、「家族に全部打ち明けること」と同じではありません。
本人が話したい範囲で事情を整理し、返金の可能性や今後の進め方を確認するための手段です。 そして、弁護士は、本人の同意がない限り、家族に対してであっても事件内容を話すことはありません。
「知られたくない」という不安がある方こそ、まずはその不安も含めて相談していただくことが重要です。