占いサイトはなぜ摘発されないのでしょうか?

占いサイトはその全てが詐欺サイトではありません。しかし残念ながら、その多くが詐欺まがいの行為を行うサイトだったり、あるいは詐欺行為としか言いようのない行為を行うサイトだったりします。詐欺や詐欺まがいの占いサイトが減らない背景に占いサイトで行われている詐欺行為が立証しにくい、あるいは騙された被害者の方々が泣き寝入りしてしまっていることなど、摘発されにくいという現状があるからです。占いサイトが摘発されない要因を見ていきましょう。

占いサイトの摘発はなぜ難しいのか?

占いサイトによる詐欺被害の報道は見かけますが、運営業者が摘発されたという報道を見かけるのは稀です。占いサイトが悪質な詐欺行為、詐欺まがいの行為をしていても摘発されにくい理由は、いくつかの要因が関係しています。

被害者自身の意思で申し込んだため詐欺にしてもらえない

悪質な占いサイトは巧妙な手口で運営されています。よく見られる手法が「無料」で始められると言う誘い文句です。実際、無料で始めることはできても、ほとんどの場合、途中から有料サービスへと誘導されてしまいます。振込みやサービス購入の手続きを被害者ご自身が行っているため、詐欺とは認定できない、と被害届けが受け付けられない場合があります。

利用規約や免責事項などの契約条項に同意してしまっている

占いサイトを利用するユーザーは多くの場合、「利用規約」や「免責事項」に同意しています。悪質な占いサイトはここに法的な責任を逃れられるような文言を入れています。こうした文言は非常に小さい文字で書かれているケースが多く、被害に遭われた方々はここをしっかりと確認しないまま、同意にチェックしてしまっているのです。チェックしてしまうと、ユーザーが事前にサービスの性質や費用を理解して同意しているという建前が取られてしまうため、悪質な占いサイトの運営者は法的な責任から逃れることができてしまい、摘発が困難となってしまうのです。

エンターテインメント、助言として行われていると弁明されてしまう

多くの悪質な占いサイトは、被害者から返金を求められると、「占いはエンターテインメント」や「単なる助言のようなものとして提供している」と言い訳をして逃げます。実際、占いは科学的根拠に基づいたものではなく、占いの結果は保証されていません。そのため、「エンターテインメント」、「助言」と弁明されてしまっては、明確な詐欺として立証するのが難しいのです。しかし「絶対当たる」「確実に当たる」といった言葉で誘われていたのであれば、詐欺として立証できる可能性があります。

被害に遭っても訴え出ない、諦めてしまっている

私どもインサイト法律事務所へ相談にいらっしゃる被害者の中には、高額な料金を支払っていくうちに、ご自身が悪質な占いサイトに騙されたと気が付いても、「自己責任」として諦めていたという方や、被害に遭ったことを恥ずかしいと考え、誰にも相談できなかったとおっしゃる方が少なくありません。消費者センターや警察への通報は少なく、結果として摘発されにくくなっています。

悪質な占いサイトを摘発してもらうには?

悪質な占いを摘発してもらうためには警察や消費者保護機関・団体、法律事務所などに動いてもらう必要があります。しかし、そのために詐欺の被害として明らかな証拠を揃える必要があります。どんな証拠を揃えればよいのでしょうか。

不当に高額な料金請求の証拠を用意

占いサイトの勧誘の際のDMやチラシ類は詐欺的な勧誘や料金体系の説明不足の証拠となります。占いサイトから送られてきた不当に高額な請求書、請求金額を振り込んだ際の振込明細、電子マネーの決済記録、占いサイトでポイント購入を行った際の取引履歴なども重要な証拠です。そのほか、占い師やサイト運営者とのメールやチャットの記録のファイルやスクリーンショットで保存します。保存した証拠を持って、国民生活センターや消費生活センター、警察、法律事務所などの詐欺被害相談窓口へ向かってください。

国民生活センターや消費生活センターに相談

占いサイト摘発

国民生活センターや各地にある消費生活センターは、詐欺的な行為を受けた場合に相談できる公的機関です。悪質な占いサイトによる被害を報告し、アドバイスを受けたり、さらに適切な対処方法を教えてもらったりすることができます。同様の被害報告が集まれば、捜査へ進展し、摘発してもらえる可能性が高まります。

消費者ホットライン:電話番号188

消費者ホットラインは消費者庁が設けている電話相談窓口です。地方公共団体が設置している身近な消費生活センターや消費生活相談窓口を案内してくれます。

国民生活センター「平日バックアップ相談」:電話番号:03-3446-1623

消費者ホットラインが話中でつながらない場合には国民生活センターが設けている電話相談窓口も利用できます。

警察に詐欺事件として通報する

占いサイトが詐欺行為を行っていると判断できる場合、警察に直接通報することができます。詐欺は犯罪行為であり、同じサイトで被害に遭った方が複数存在している場合には警察が捜査を開始し、摘発となる可能性が高まります。特に、占いサイトが意図的に高額な料金を請求したり、あるいはサービス内容を誤解させたりしている場合は、詐欺罪に問える可能性があります。しかし、警察には「民事不介入」の原則があり、刑事事件ではなく、民事として扱われてしまうケースも少なくありません。

警察庁オンライン相談窓口
https://www.npa.go.jp/bureau/cyber/soudan.html

警察庁のサイバー犯罪に関する電話相談窓口:電話番号03-5805-1731

弁護士に相談する

占いサイト摘発

占いサイトにおける詐欺行為や不正行為に関する法的アドバイスを得るために、弁護士に相談することも有効です。私どもインサイト法律事務所など、詐欺被害を専門的に扱う弁護士法人や法律事務所であれば、警察へ捜査を依頼し、摘発させるためのアドバイスを受けられるだけでなく、民事となった場合の業者に対する返金交渉も行えます。ただし詐欺被害を専門的に扱っていない弁護士法人や法律事務所では交渉ノウハウがないため、解決まで時間を要したり、返金を安い金額でまとめられてしまったり、といったことも考えられます。

摘発は困難でも返金の可能性はあります!

占いサイトの詐欺行為や詐欺まがいの行為を摘発するのは非常に困難です。占い詐欺の被害に遭い、多額のお金を騙し取られた、という事件は報道されますが、占いサイト運営者を詐欺で摘発した、という報道をあまり見かけないのは警察も刑事事件として取り扱うのが難しいからです。民事となれば、警察は動いてくれません。

しかし、摘発は困難だとしても、民事になれば返金交渉できる可能性はあります。私どもインサイト法律事務所ではこれまでに占いサイトの詐欺被害者の方々から相談を受け、返金交渉を行ってまいりました。被害に遭われた方が返金を諦めなければ、交渉の結果、全額ではなくても返金される可能性があります。

占いサイトを摘発したい!相談はインサイト法律事務所へ

私どもインサイト法律事務所は代表弁護士の第二東京弁護士会所属・大川博俊をはじめ、 経験豊富なスタッフが一丸となって、被害者のみなさまが詐欺被害で騙し取られたお金を取り戻すための支援、業者との交渉に取り組んでいます。被害者のみなさまが泣き寝入りしなければ、諦めなければ、占い詐欺を働いている業者と交渉し、全額ではなくても返金させることができる場合があります。ご自身が占いによる詐欺に遭ってしまった、ご家族や親族、友人・知人が被害に遭った際、できるだけ早く、相談にいらしてください。