高額当選通知のメールは詐欺!当選金どころか・・・
「当選おめでとうございますお金配り企画にご当選」
「当選おめでとうございます。賞金1億2,000万円を受けるための手続きを行なってください」
「1億人の中から選ばれました」
ある日突然やってくるこんなメールやショートメッセージを受け取ったことはありませんか。あるいは突然画面表示されたことはありませんか。賞金となっている金額はさまざま、もらえる商品もさまざまですが、こうした高額当選通知や高額商品のプレゼント企画メールはすべて詐欺です。うまい話はありません。そもそも応募していないのに当選するはずはないのです。でも、もしかしたらと考えて、相手の指示するURLにアクセスすると厄介なトラブルに巻き込まれることがあるのです。当選金を手にするどころか、詐欺に遭って、大切なお金を失うこともあるでしょう
目次
応募していないのになぜか届く高額当選通知
「海外の宝くじが当選しました。当選金を振り込みます。氏名、住所、電話番号、振込先銀行、口座番号をお知らせください」「ご当選おめでとうございます。当サイト利用者の中から、今回、あなたが選ばれました。下記URLにアクセスし、振込手続きのための必要情報をご記入ください」
応募していない宝くじの抽選会での高額当選通知、訪れたことがないサイトからの当選通知など、こうした内容のものはいずれも詐欺メールです。応募しなければ、訪れたことがなければ、宝くじなどで高額当選するはずはないのです。
まずこの手のメールを受け取ったときには送信主のメールアドレスを確認してください。ほとんどの場合、送り主のアドレスは.comや.co.jpのようなアドレスではありません。開封するまでもなく、タイトルを見たら削除しましょう。
最近は本物のメールアカウントを使った高額当選通知も
迷惑メールを受信拒否する設定になっていれば多くの場合、こうしたメールは迷惑メールフォルダに入ります。しかし、メールの受信設定、完璧ではありません。迷惑メールが届いてしまうことがあります。また、最近は本物のメールアドレスが使われているものや本物のサイトに見せかけたところがあります。
電子メールは受信者から見える「送信元名称」や「送信元メールアドレス」を簡単に変更することができます。そのため、ちょっとした知識があれば、メールソフトに表示される「送信元名称」や「送信元メールアドレス」を偽装して、実在の企業や団体、人物になりすますのは難しいことではありません。
そのため、メールソフトに表示される送信者名や送信元のメールアドレスだけで届いたメールが本物かどうか、その真偽を判断することは難しいことではないのです。
また、スマートフォンのメールアプリで表示される送信者名や送信元メールアドレス」は、パソコンに比べて表示項目が少ないのです。そのため、スマホの場合もメールの真偽判断は困難です。
「1億人の中から選ばれました」「当選しました」「豪華プレゼント」は間違いなく詐欺です
「1億人の中から選ばれました」「今すぐ豪華プレゼントをお受け取りください」「豪華プレゼントが届いています」「人生を変えるチャンス」
応募していないあなたに「当選」や「プレゼント」といったメールが届いたら注意が必要です。また最近は通常のメールだけではなく、ショートメッセージ(SMS)やショートメールでこうした内容のものが届くケースが少なくありません。
メッセージが送られてくるだけでなく、ネットを見ていたら画面にこういったメッセージが表示されることもあります。これもまたすべて詐欺です。送り主があたかもGoogleやご自身が契約されている携帯電話会社などになりすましていた事例が見られます。
このパターンは個人情報を入力させるタイプのもので、フィッシング詐欺と呼ばれる詐欺です。開封せずに削除してしまったり、表示されている画面を閉じてしまったりしてしまえばよいのです。万が一、開いてしまった場合、表示されるURLをクリックしたり、アンケートに答えたりしないでください。
1億人の中から選ばれてしまったのはクッキーのせい?
応募もしていないのに1億人の中から選ばれてしまったのはなぜでしょうか。なぜ突然そんな画面表示が出るのでしょうか。
それはどこかのサイトを見たとき、クッキーというコードのようなものがパソコンやスマホに残されてしまっているからです。このクッキーは普段、広告などを表示させるために利用されているものです。ユーザーがインターネットのどのページを見ているなどの閲覧情報を記録しています。
このクッキーの情報を詐欺に利用し、「1億円の中から選ばれました」「当選しました」などの画面を表示させているのです。
この手の詐欺はクリックしてURLの先へ行ったり、あるいは個人情報を入力したりしなければ、被害を防ぐことができます。ただし、クッキーを削除しなければ、いつまでもこうした詐欺広告が表示されてしまいます。インターネットをみるためにお使いになっているブラウザーからクッキーの削除を行えば、問題を解決できる場合があります。
GoogleChromeを利用されている場合のクッキー削除方法は下記リンクを参考にされるとよいでしょう。
https://support.google.com/chrome/answer/95647?hl=ja&co=GENIE.Platform%3DDesktop
高額当選通知を装った詐欺の手口は?
高額当選通知を装ったメールはさも当選金が受け取れるかのように装っています。ではメールに指示されているURLにアクセスするとどうなるのでしょうか。
5億円を受け取るために2ヶ月で929万円騙し取られた事例
典型的な例として挙げられるのが、支援詐欺と呼ばれる詐欺でお金を騙し取られます。振り込むためのセキュリティ解除費用・口座開通費用など、よく分からない名目で請求されます。最初は数千円単位なのですが、要求される金額が徐々に上がっていき、気がつくと合計金額は数万円、数十万円、最終的に数百万円取られてしまうことになります。
インサイト法律事務所に相談があった事例では5億円を受け取るために約2ヶ月で929万円を支払ってしまった人がいらっしゃいます。最初に2,000円を払ったところから始まり、新規ID発行、専用パス設定、デバイス認証、アクセス許可など、相手はさまざまな理由をつけて、費用を請求してきます。
フィッシング詐欺に遭う場合も
また、「有料のチャットサービスとの契約が必要」といった方法で、現金を振り込ませたり、電子マネーを購入させ、ポイントを消費させたりするといった手口もあります。氏名・住所・電話番号・銀行口座・クレジットカード番号などの個人情報を入力させて抜き取るという方法で、フィッシング詐欺が行われてしまう場合もあります。
高額当選通知から占いサイトへ誘導された
徳島県の消費者情報センターが2022年6月に発行したメールマガジンは「申し込んでいないのに高額当選」というタイトルで、高額当選通知を装った詐欺メールの手口を紹介しています。送金量や手数料と称して、お金を請求したり、個人情報を抜き取ったりするほか、当選通知をきっかけに出会い系サイトや占いサイトへ誘導された例もある、と紹介しています。
占いサイトの多くは企業が真面目に運営しているものですが、中には詐欺グループが利用者を騙すために運営しているものもあります。詐欺グループが運営している占いサイトでは無料を謳っていても有料サービスに誘導したり、送信するたびに有料サービスのポイントを購入させ、消費させたりするといった手段で利用者からお金を騙し取っています。
応募しなければ、高額当選することはありません。もし、応募していないのに「高額当選通知メール」が届いたのであれば、開かず、無視するか、削除してください。
JICAを語る高額当選通知メールによる詐欺に注意喚起
独立行政法人国際協力機構(JICA)は今年2024年3月、「JICAの名を騙る者からの不審メールやSMS(高額当選金・還付金送金・不用品の回収について)にご注意ください」というタイトルで、高額当選通知メール詐欺に対する注意喚起を行いました。
最近、JICAを騙る者から、「高額の還付金や当選金を送ります」と謳った不審メールやSMSが発信されている事案が複数確認されています。還付金または当選金を受け取るために、先に手数料を振り込ませたり、アップルカードを購入するように指示したりする手口が報告されています。
JICAでは、還付金・当選金を送るような行為は一切行っておりません。
出典:独立行政法人国際協力機構(JICA)「おしらせ」
JICAの事業は国際協力であることから、冷静に考えると当選金をもらえるはずはないとわかるはずなのですが、当選金の金額が高額だった場合、もしかしたら、と思ってしまうようです。送信元がこういった団体を使うケースも出てきているのでご注意ください。
高額当選通知メールの詐欺に引っかかってしまった!相談はどこへ?
「高額当選通知のメールが送られてきたので当選手続きのため、銀行口座やクレジットカードの番号を入力してしまった」
「相手から指定された口座に費用を振り込んでしまった」
「有料のポイントを大量消費させられてしまった」など、高額当選通知のメールを開けてしまったことで、詐欺に引っかかってしまった、こういう時、私たちはどうしたら良いのでしょうか。
まず、真っ先に思い浮かぶのが警察ではないでしょうか。各都道府県の警察にはサイバー犯罪を担当する部署があります。交通事故などの緊急対応が必要な犯罪や事件の場合は「110番に電話」となります。しかし、そこまで迅速な対応が必要でない事件などに対応する窓口として、警察に相談するための専用電話「#9110番」が設置されています。全国どこからでも、電話をかけた地域を管轄する警察本部など、相談窓口につながる電話です。ここで相談すると担当する部署に繋いでもらうことができます。
消費者ホットライン「188番」は相談の窓口
全国には、2022年4月1日現在、856ヶ所の消費生活センターがあるほか、全ての市区町村に消費生活相談窓口が設置されています。
消費生活センターは国民生活センターと連携して、消費生活状のサービスを提供している団体です。商品やサービスなど消費生活全般に関する苦情や問合せなど、消費者からの相談を、専門の相談員が受け付け、公正な立場で処理に取り組んでいます。
消費者庁は消費者が契約や悪質商法におけるトラブル、製品・食品やサービスによる事故などに遭い、どこに相談してよいか分からない場合の相談先として、「消費者ホットライン188」を設置しています。この消費者ホットラインの電話番号「188番」は全国共通の電話番号となっています。188番に電話すると、地方公共団体が設置している最寄りの消費生活センターや消費生活相談窓口を案内してくれます。
高額当選通知の相談は返金交渉でも力になってくれる法律事務所へ
警察に訴えることはできますが、動いてもらうことは残念ながら期待できません。また、消費生活センターは相談できますが、情報開示を含む調査を行うことはできず、また、返金交渉を行うこともできません。「高額当選通知のメールが来て、業者に手続きの手数料として請求されたお金を払ってしまった」、そんな時に調査から返金交渉までサポートしてくれるのが、法律事務所です。
高額当選通知メール詐欺、返金は諦めないこと!
「高額当選通知のメールが来て、業者に手続きの手数料として請求されたお金を払ってしまった」「高額当選通知メールの詐欺に遭っていることに気が付いた」、私どもインサイト法律事務所に被害者となった方から、そうした相談を受けた際、まず行っているアドバイスが「落ち着いて欲しい」ということ、そして「返金を諦めないで欲しい」ということです。全額でなくても、返金される可能性がある以上、諦めるべきではありません。そこで、まず行っていただきたいのは証拠の保全です。
まずは証拠の保全を
詐欺を働いた相手に怒りをぶつけたいところだと思いますが、証拠を取る前に相手からアクセスできないようなってしまっては証拠が取れなくなってしまいます。冷静になり、それまで業者と交わしたメールを保存する、チャットシステムのやり取りをスクリーンショットに撮っておく、といったことをしておきましょう。また振込した明細、コンビニで購入した電子マネーの領収書なども捨てずにすべて保管しておくことも重要です。
迅速に対処することが重要
高額当選通知を装ったメールによる詐欺への対処は迅速に行う必要があります。ネットで詐欺を行っているサイトは突然閉鎖してしまうことがあります。そうなると返金交渉をするための窓口を探すのは困難になります。詐欺に遭ったようだ、と思ったら、すぐに警察や消費生活センター、あるいは私どもインサイト法律事務所のような詐欺被害相談窓口を開設している法律事務所や弁護士法人にご相談ください。
弁護士法人インサイト法律事務所は返金交渉に強い
インターネットで行われる詐欺行為の手口は巧妙になっており、被害の数も増加の一途を辿っています。こうした詐欺に引っかからないよう普段から注意をすることが重要です。しかし、万が一、詐欺に遭ってしまった場合、泣き寝入りせず、諦めず、警察や消費生活センター、法律事務所などに相談しましょう。
第二東京弁護士会所属の大川博俊弁護士が代表を務める弁護士法人インサイト法律事務所はネットに横行する詐欺の解決を数多く取り扱ってきました。高額当選通知のメールを使った詐欺の返金交渉には早期対応が重要になります。インサイト法律事務所は全国対応、着手金0円、無料相談を受け付けています。詐欺被害に遭ってしまったようだ、そう思ったときには一人で悩まず、まずはインサイト法律事務所にご相談ください。