出会い系の詐欺行為は悪質化!最近の事例は?

「異性との出会いがなかなかないから」
「一緒に食事ができる異性の友人が欲しい」
「趣味が合う異性はいないかな?」

出会い系サイトといえば、以前は匿名性が高く、一時期はトラブルや犯罪に巻き込まれたなどの報道があったことから、怪しいイメージが持たれていましたが、マッチングサイトやマッチングアプリが本人確認を必要としたことで、安全性が高まり、利用のハードルが下がっています。また、出会い系サイトもこうしたシステムの取り入れが進み、クリーンに運営されているところが増えてきています。しかし、依然として詐欺行為が行われている出会い系サイトも少なくありません。出会い系サイトでの詐欺は巧妙になり、手法も多岐にわたるようになっています。また、比較的安全だとされていたマッチングサイトやアプリでも出会い系サイト同様に詐欺行為が行われる事例が見られます。

出会い系サイトの詐欺行為は巧妙に

出会い系詐欺

出会い系サイトでは利用者が異性会員のより詳細なプロフィールを見る、異性と連絡を取るなど、サイト内で何らかの行動をするためには有料ポイントの購入し、そのたびにポイントを消費するというシステムになっていることがほとんどです。悪質な出会い系サイトの運営者はこのシステムを悪用し、会えるようで会えないサクラを雇い、会員にポイントを大量消費させるという詐欺行為が行っています。しかし、最近ではこうしたパターン以外の詐欺行為も見られており、私どもインサイト法律事務所へ相談にいらっしゃる被害者が増える傾向にあります。

出会えたと思ったら詐欺だった

出会い系

以前からよく見られる出会い系サイト詐欺は会えるようで会えないというものでした。最近はこうした詐欺の手法に加え、異性と知り合え、出会えうこともできるのですが、その先で詐欺が行われるというパターンが増えてきました。会えたところで、絶対に儲かるからと、投資関連の情報商材を購入させられたり、高額な競馬投資ソフト購入させられたり、あるいは数千万円の高額な投資用マンションを購入させられてしまったという事例があります。最近、注意喚起が行われたいくつかの事例をご紹介しましょう。

大阪・河内長野市役所への相談事例

大阪・河内長野市役所の消費生活センターが昨年2023年2月、相談事例として紹介したのは、「マッチングアプリで知り合った女性とSNSでやり取りするうちに好意を持ち、女性の勤務先である宝石店に連れていかれて高価な時計を購入させられたが、支払いできない」「マッチングアプリで知り合った男性から副業を勧められて、ビジネスコンサルティング契約をしたが、実際には人を紹介することで報酬がもらえるマルチ商法のようなので解約したい」というものでした。この2件の事例は商品、サービスと購入させるものと、違いはありますが、いずれも相手の好意を利用して行う詐欺です。これらはかつて恋人商法と呼ばれましたが、最近ではデート商法、あるいはアポイントメント商法、アポイントメントセールスといわれている詐欺の手口です。ご注意ください。

大手のアプリや婚活サイトでも要注意

従来の出会い系詐欺のようにポイントを購入させ、いつまで経っても会えないサイトやマッチングサイト、マッチングアプリはまだまだ多くあります。出会い系詐欺に引っかからないようにするためには運営者を確認することが一つの方法でした。

しかし、最近は大手企業が運営するマッチングアプリや婚活サイトでも詐欺グループがサクラを潜り込ませ、直接会ったところで、好意や恋愛感情を利用して、商品や商材を購入させるというデート商法やアポイント商法による詐欺の相談が増加しています。大手サイトだから、有名なアプリだからと油断は禁物。注意、警戒が必要です。

相談いただいても対応できない場合があります

また、出会い系サイトで知り合った異性と待ち合わせをして、会う直前になって肉体関係を結ぶための保証金など称して電子マネーを購入させられたという事例もあります。もちろん相手の異性は理由をつけて待ち合わせ場所に来ることはありません。この事例も最近、多くなってきている相談です。

しかしこうした行為は騙された方も買春を目的にしている、違法行為を行っているため、私どもでは対応することができません。

出会い系サイトやアプリの詐欺に遭わないようにするには?

出会い系サイトやマッチングサイト、マッチングアプリ、あるいは婚活サイトなどは異性や友人との出会いを求めている人にとっては有効なツールだといえます。しかしながらそこで行われている詐欺のリスクを回避するためにはどういった点に注意すべきでしょうか。これまで私どもインサイト法律事務所に相談いただいた事例からいくつかアドバイスをいたします。

出会い系サイトへの勧誘パターンも多様化

これまで、出会い系サイトやマッチングサイト、マッチングアプリで詐欺に遭われた被害者はご自身が出会いを求めてアクセスするケースがほとんどでした。しかし、最近の事例ではご自身が出会い系サイトに登録をしなくても、突然メールで出会い系サイトへ誘惑する内容のものが届いたり、SNSのDM(ダイレクトメッセージ)などで出会い系サイトに誘導されたりするパターンが見られます。稀な例ではありますが、有名人を装った人物からのメールで出会い系サイトに誘導されたという事例もあります。

出会い系での詐欺に遭わないためには、身に覚えのない相手からメールやSNSのDMは迷惑メール、迷惑メッセージとして扱い、開かないことを心がけてください。

友人のマンション、オフィスへは詐欺が疑われます

出会い系

知り合ったばかりなのにやけに親しげに、すぐ会おうとしてくる相手に対しては警戒してください。また、相手と直接会うことになったときにはできるだけ公共の場所を選んでください。出会った場所から移動して「友人のマンションへ」あるいは「友人の会社のオフィスへ」などと誘われることがありますが、こうした場合、かなりの確率でデート商法による詐欺が疑われます。実際、私どもインサイト法律事務所に相談にいらっしゃる被害者の中にもこうした場所に連れて行かれ、断れない状況に追い込まれ、投資コンサルティング契約を結ばされたようなケースもありました。

金銭の話が相手から出たときには運営会社に報告を

今年に入ってからも3月にマッチングアプリを通じて知り合った相手からネットショッピングを利用したうそのもうけ話をもちかけられた仙台市の40代の女性が、約1600万円をだまし取られた詐欺事件を警察が捜査している、とNHKほかで報道されています。

相手が出会うために金銭を要求してきた、お金を貸して欲しい、援助して欲しいと頼まれた、あるいは、よいビジネスがある、投資があると誘ってきた、など、出会い系サイトやマッチングアプリなどで知り合った人からお金に関する話を切り出されたときにはほぼ間違いなくサクラによる詐欺です。こうした場合には、すぐにサイトやアプリの管理者に報告してください。報告していただくことで今後発生する多くの詐欺被害を食い止めることができる可能性があります。

出会い系サイトで騙された!?ご相談はインサイト法律事務所へ

出会い系サイトやマッチングアプリ、婚活サイトなどは友人や恋人、結婚相手を探すためのツールとして、知り合う機会をつくってくれるものとして、便利なものです。しかし、こうしたサイトやアプリでは相手の好意や恋愛感情を悪用して、お金を騙し取る詐欺が多発しています。大手企業が運営するサイトやアプリでも油断はできません。そして、万が一、出会い系サイトやアプリなどの利用でお金を騙し取られてしまったと気付かれた場合、一人で悩まず、私ども弁護士法人インサイト法律事務所にご相談ください。代表弁護士の第二東京弁護士会所属・大川博俊と事務所スタッフが出会い系サイトやアプリでの詐欺被害に遭われた多くの方々に寄り添い、解決に取り組んでいます。詐欺によって騙し取られたお金は全額ではないかもしれませんが、取り戻せる可能性があります。騙された、と思ったら、できるだけ早く、ご相談にいらしてください。返金を決して諦めないでください。