応募していない抽選で当選!?それはありません!!詐欺です!!
「あなたは高額賞金の権利に当選しました」「抽選であなたに3億円が当たりました」「サマージャンボに当選しました」など、応募していない抽選や宝くじに当たったという当選メール。これらは全て詐欺の手口です。応募していない抽選や宝くじに当たるはずはありません。誰かが自分の代わりに応募したということも普通ではありえないことです。この手のタイトルのメールは開けずに削除してください。また好奇心で開けてしまってもメールへの返信や登録はしないでください。
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ジャンボ宝くじの季節になると増える当選メール
サマージャンボ、年末ジャンボなど、高額当選宝くじのシーズンになると、増えてくるのが、応募していないのになぜか高額払戻金に当選した、払戻金を受け取る権利があるという内容の詐欺メールです。また、政府が補助金や助成金を出す、というニュースがあると、なぜか応募や申し込みをしていないのに、支援金が当たったという詐欺メールが出回ります。
当選メール詐欺、支援金詐欺の手口は
買っていない宝くじ、応募していない抽選、申し込んでいない国や都道府県、市町村からの補助金や支援金、これらが当選した、支給対象になったと相手を信じ込ませてお金を騙し取る、これが当選メール詐欺、支援金詐欺の典型的な手口です。
送りつけられたメールやメッセージ、LINEを信じてしまった人は「登録費用が必要」「申請費用が必要」「高額当選金払い戻し手続き費用が必要」など、さまざまな理由で、当選金を受け取るためには支払いを求められ、指示通りに振り込んでしまうのです。
なぜ当選メールに騙されるのか
普通に考えれば、買っていない、応募していない、申し込んでいない抽選が当たったり、支援が支給されたりするはずがありません。ちょっと考えれば怪しいと思うはずです。
しかし、詐欺師は信じてしまうような仕掛けをつくっています。
こうしたメールで最近使われる傾向にあるのが、なりすましです。メールの送り主が実在の金融機関や団体、企業を装っているため、もしかしたら、と思ってしまうのです。私どもインサイト法律事務所へ相談にいらっしゃる被害者の方々にもこうした、なりすましの手口に騙されたというケースが多く見られます。
静岡や佐賀で当選メール詐欺
昨年12月、静岡新聞は裾野市在住60代の男性が当選メール詐欺で1,900万円を騙し取られたという詐欺事件を報道しました。この男性は差出人に表示された大手通信会社からのものだと信じてしまい、申請費用などの名目で請求された金額を払い続けたといいます。2023年4月から11月まで約7ヶ月間に66回も送金してしまい、いつまでも当選金が送られてこないことから、警察に相談し、事件が発覚しました。
また読売新聞は昨年12月、コンビニの店長が当選詐欺を未然に防いだ事件を報道しています。この事件も「宝くじが当選した」「受け取るために電子マネーでチャージが必要」という典型的な手口でした。当選メールを信じた60代の男性客からコンビニの店長は入金するための機械の操作方法を聞かれた際、男性が受け取ったというメールの内容や送信元が不自然だということに気が付き、警察に通報。詐欺未遂が発覚したのです。
最近、著名な企業が送信元、差出人となっている詐欺メールが増加しています。私どもインサイト法律事務所の詐欺被害相談窓口にもなりすましからの当選メールの被害によるものが増えてきています。ご注意ください。
身に覚えのないドリームジャンボの当選メールで詐欺被害に
インサイト法律事務所へ相談にいらっしゃった当選メール詐欺被害者の方の事例をご紹介いたします。このようなメールがくれば、それは間違いなく詐欺です。
LINEに通知がきた高額当選連絡
神奈川県在住60代男性のところへ突然、携帯電話のLINEに宝くじ関係者を名乗る窓口から抽選結果としてドリームジャンボ宝くじに高額当選したという連絡がきました。もちろん男性は抽選への応募も、申し込みも行った記憶はありませんでした。不思議に思いつつも、高額に当選したということで、もらえるもののならば、と支払い先となるご自身の口座情報を送ってしまいました。この時点ではもちろんなんの請求もきません。
振込手続きの前日から始まる請求
詐欺師が動き出すのは当選金の振込手続きの前日からです。「受け取り口座登録費用」「送金手数料が必要」「高額送金許可コードの取得費用」など、繰り返し、何らかの手続き費用の請求が行われます。詐欺なので当選金が振り込まれることはなく、相手が騙されたことに気が付くまで、請求だけが続きます。
なぜ相談者は当選メールを信じてしまったのか
この事例では詐欺師側も信頼させるために手を打ってきています。サイトから高額当選金を受け取ったときの税金に対する説明、資産運用に関する相談など、信憑性の高い案内メールを送りつけています。振込先の銀行口座も伝えていることから、被害者は自分のところに入金されるに違いないと思ってしまっていますし、手数料を数百万円払っても、もっと大きい金額が入るから、と気持ちも大きくなってしまっています。
しかし手続き費用が多くなっていくうちに少しずつ疑問が湧き、最終的に騙されたことに気が付き、私どもインサイト法律事務所の相談窓口にいらっしゃいました。
抽選・当選メールは宝くじだけではありません!
抽選に当たった、当選した、権利が発生した、というような詐欺は宝くじや補助金、助成金だけではありません。「プレゼント企画に当選したので、案内するウエブサイトにアクセスしてください」といった内容のメールやLINE、ショートメールは個人情報を抜き取るものです。抜き取られた個人情報は迷惑メール、詐欺メール業者に販売されることが少なくありません。
応募していないもの、申し込んでいないものはどんなものでも当たるということはないのです。迷惑メールとして削除してください。
当選メール詐欺で騙し取られたお金は返金してもらえる?
当選メール詐欺で騙し取られたお金は返金してもらえるのでしょうか。全額の返金は困難ですが、返金してもらえる可能性はあります。そのためには証拠の保全がカギとなります。
詐欺サイトに登録してしまった場合
当選メールの指示に従って詐欺サイトに登録してしまった場合、登録サイトのアカウントは削除しないください。削除されるとサイト内でやりとりのあったメッセージなどを消去されてしまうことがあるからです。また、サイト内でのメッセージのやり取りはファイルで保存したり、スクリーンショットを撮ったりするなどで保存してください。
電話での案内で騙されてしまった場合
詐欺事件について、報道や行政機関・団体からの注意喚起が繰り返し行われていることから、当選メール詐欺の手口が知れ渡ってきています。また詐欺による返金交渉を専門的に行っている私たち法律事務所でも詐欺師の手口を公開していることから、証拠を残さないよう、勧誘を電話に切り替えている例が多く見られます。毎回、電話での会話を録音している人はいないため、証拠にならないと考えたからでしょう。
しかし、電話で案内されていたときにメモなどを残していれば。それも証拠になりえます。被害に遭った際の詐欺師とのやりとりでのメモやメールなど、見たくない気持ちになるかと思いますが、どんな些細なものでも自分で判断せず、残しておいてください。それが交渉の切り札になることがあるからです。
応募していない抽選に当選はありません!詐欺被害ご相談はインサイト法律事務所へ
わたくしども弁護士法人インサイト法律事務所は代表弁護士の第二東京弁護士会所属・大川博俊と事務所スタッフは抽選詐欺や当選メール詐欺のほか、支援金詐欺などの被害に遭われた多くの方々に寄り添い、解決に取り組んでいます。詐欺によって騙し取られたお金は全額ではないかもしれませんが、取り戻せる可能性があります。騙された、と思ったら、できるだけ早く、ご相談にいらしてください。返金を決して諦めないでください。
わたくしどもインサイト法律事務所は当選メール詐欺をはじめとする多くの詐欺被害に対する無料相談窓口を開設しています。着手金は無料です。