副業詐欺の悪質なパターン!消費者金融へ誘導も
副業詐欺の手口は悪質になる一方です。最近、見られるのが副業斡旋を餌にしておびき寄せ、サポートプランなるサービスを契約させるパターンです。このプランは数十万から数百万円と高額なものがほとんど。支払うことができない相手の場合には消費者金融へ誘導するという悪質の中でも特に悪質な詐欺が横行しています。副業で稼げるはずがお金を騙し取られる、それどころか借金させられてしまうという副業詐欺には注意が必要です。
目次
副業詐欺の手法・手口は変化
副業詐欺はこれまでも何度かご紹介してきたように「簡単に稼げる」「楽に稼げる」というような誘い文句で勧誘しています。最近はこれに「いいね!を押すだけ」「LINEスタンプを押すだけ」というような、SNSでの簡単なアクティビティ(行為)で稼げると宣伝しているものが見受けられます。
実際に報酬が支払われるケースも
これまで詐欺を行っている業者は「簡単に高収入」「楽に高収入」と誘っていましたが、国民生活センターや消費生活センター、あるいは私どもインサイト法律事務所のような返金交渉を専門的に行っている法律事務所や弁護士法人が「簡単な作業で高額収入はありえない」と注意喚起を促し続けているため、簡単なアクティビティの場合には報酬は低額にしていたり、低額報酬のうちは報酬を支払っていたりといったやり方に変わってきています。報酬を支払って信用させるのです。
信用を得られると態度は豹変
しかし、詐欺を働く側は信用を得られた段階で大きく騙し取りに動きます。高額報酬が得られるという複雑な案件に誘うようになります。この手の案件も最初は報酬が支払われることがあり、業者側が完全に信用を得たという確信を持ったときに突然、業務に失敗したからなど、と、さまざまな理由をつけて支払いを請求してきます。
低額の案件から高額報酬を得られる案件へと紹介・斡旋が切り替わるようであれば、副業詐欺だと疑ってください。
副業なのに支払いが必要になるのは詐欺です
副業詐欺でよく見られるのは登録料や斡旋料、紹介料を請求する手口のほか、作業マニュアルや教材などとサポートサービスをセットにして売りつける手口です。
マニュアルやサポートサービスを売りつけてくるものでは、業者から数十万から数百万円の費用が提示されます。副業で稼ごうとしているのになぜ支払いが必要なのか、と疑問に思うはずですが、高額報酬が目の前にある、と誘われてしまうと、断れなくなってしまうようです。
銀行や消費者金融などのオンライン手続きを悪用する詐欺業者
副業をしようと考える人の中には日々の生活費が苦しい、あるいは老後に向けた貯蓄をするために、という理由を挙げる人が少なくありません。しかし、こうしたマニュアルやサポートといった情報商材のために何十万、何百万円も支払ってしまったという人が跡を経ちません。私どもインサイト法律事務所の相談窓口にいらっしゃる被害者でもそういったケースが見られます。
パソコンやスマートフォンを利用して、残高確認やネット振り込みなど銀行の手続きをインターネットで行えるようになり、利用者は増え続けています。銀行だけではありません、消費者金融でも24時間365日、オンラインで各種手続きができるようになっています。専用アプリから運転免許証や収入証明書などをカメラで撮影し、そのまま提出できるほか、本人確認もアプリ上で申請が可能となっています。
パソコンやスマホで金融機関のさまざまな手続きが簡単になり、利用者が増えています。利用者が増えた分、副業詐欺に悪用されてしまうケースも増えています。金融機関などが注意喚起しているようにIDとパスワードを他人に教えてはいけません。詐欺被害を食い止める一つの方法です。
副業詐欺、消費者金融に借り入れまでさせるパターンも
現在、数多く存在する悪質な副業業者は、稼ぐための情報商材のほか、サポート料金やプラン料金といった名目で多額の請求をし、その費用を用意できない場合には、消費者金融での借り入れを行うよう誘導してきます。
業者側は「提携先の金融機関」「すぐに稼ぐことができるので一括返済できる」「一時的にローンを組むだけ」「これはあなたの借金ではありません」などの謳い文句で、利用者の借り入れに対する心理的抵抗を少なくさせ、借入れを承諾させるのです。その際、パソコンやスマホで簡単に申し込みができることに加え、審査も早い金融機関を利用させます。この金融機関も1社ではなく、2社から、多いときには4社ほどに分けて借り入れをさせます。
また、手続きを代行するからとIDやパスワードなどを聞き出し、詐欺師側が借入れを行ってしまい、自分たちの口座に振り込みを行ってしまうというケースも珍しくありません。相手のパソコンやスマホを遠隔リモート操作できるアプリをインストールさせて、相手の画面や操作をモニタリングしながら、振込をさせたという事例もあります。
副業のはずが消費者金融で多額の借入れ!被害額200万円
私どもインサイト法律事務所へ相談にいらっしゃった被害者の中で消費者金融に借り入れをさせられたという最新事例をご紹介したいと思います。
副業のためのマニュアルなど購入費用を消費者金融で借入れ
埼玉県在住、20代の女性の女性はインターネットで見つけた「スマホをタップするだけで、月収100万円以上」という広告に惹かれて、LINE登録を行いました。業者からの連絡は「誰でも簡単に稼げる」「空いた時間の作業で大丈夫」というものでした。
しかし、業務を行うにあたってマニュアル、ツールの購入とサポートプランへの加入を推奨されます。業者が勧めてきた、すぐに稼げるというプランは200万円と高額でした。女性は「費用を支払うだけのお金がない」と断ったのですが、「一時的に借り入れをしてもすぐに返済できる」「他の方も皆さん同じようにしている」などという業者側の口車に乗せられ、大手消費者金融4社から借り入れさせられてしまいました。その際、申し込みの流れなどを細かく指示されたといいます。
消費者金融で借り入れした金額を業者に振り込むと、マニュアルが送られてきましたが、当初勧誘されたような収入が得られるような内容ではありませんでした。また、サポートを受けようと問い合わせをするも、マニュアルを見るよう指示されるばかりで、サポートと呼べるようなサービスはなかったそうです。女性は借り入れた200万円を騙し取られたことに気が付き、私どもインサイト法律事務所へ返金交渉の相談にいらっしゃいました。
業者側は借り入れ限度額などを下調べ済み
詐欺を働いている業者はおそらく消費者金融で借り入れできる限度額やネット申込みの手順や登録方法、また審査が甘い業者などを下調べしてあり、多くの情報を把握しています。そこでこの女性に登録方法などを詳しく説明することができたのです。
簡単な作業の副業をするために高額のマニュアルを購入させる、高額のサポート契約を迫るものは間違いなく詐欺です。また今回ご紹介した事例のように消費者金融からの借り入れを促してくるようなものも増えてきています。ご注意ください。
副業詐欺の被害、ご相談はインサイト法律事務所へ
副業詐欺は登録費などの諸経費を騙し取ったり、情報商材を買わせたりするだけでなく、消費者金融に借り入れをさせてお金を騙し取るというように、手口は悪質化しています。こうした詐欺は撲滅させなければなりません。そのためにはまずは引っかからないようにすること、そして、引っかかってしまったなら、金額がわずかであっても泣き寝入りせず返金交渉を行い、少しでも多く取り戻すことです。詐欺行為が無駄であることを認識させることが重要です。
私どもインサイト法律事務所は副業詐欺をはじめとした各種詐欺の被害に遭われた方々を救済し、詐欺行為を撲滅すべく、代表弁護士の第二東京弁護士会所属・大川博俊をはじめ、経験豊富なスタッフが一丸となって、立ち向かって参ります。副業詐欺で騙し取られた際にはわたくしどもへご相談ください。