占い詐欺が増える年末年始!その特徴は「金運」上昇

占い詐欺の被害に遭う人は年々増える一方です。年末年始になると多くのサイトで来年の運勢、今年の運勢、といった特集コンテンツが掲載されます。そうした中、「年末ジャンボ宝くじ」「初夢宝くじ」など当選金額が大きく、当選チャンスが増える宝くじの販売時期に合わせて、「金運アップ」「高額当選の可能性」という、占い詐欺が疑われる特徴を持ったメールや宣伝が見られるようになります。占い詐欺の特徴や。わたくしどもインサイト法律事務所にいらっしゃった占い詐欺の事例をご紹介します。手口や事例などを知ることで被害に遭わないように注意しましょう。

占い詐欺の入り口はメールと無料占い

占い詐欺、その入り口はメールや無料占いです。普段なら開封することなく、削除してしまう、見知らぬ人からのメールや宣伝のダイレクトメールですが、タイトルに「高額当選」「絶対当たる」と言ったものや、「無料鑑定」「無料占い」「おためし占い」のようなものあると、ついつい開きたくなるようです。

私どもインサイト法律事務所へ相談にいらっしゃる被害者の中でも多くの方々がこうした「無料」「おためし」のような宣伝のメールやサイトの広告に引っかかっています。

無料占いやおためし占いを行っているサイトの全てが詐欺行為を行っているとは限りません。真面目に運営されているサイトもあります。しかし、残念ながら、そのほとんどが詐欺を行っているサイトだと言わざるを得ない状況にあります。

ポイントが必要、呪文を送れ、は占い詐欺の特徴

無料占いや占いおためし期間に鑑定してもらうと鑑定師を名乗る詐欺師からは「あなたにはこれから、人生最大のチャンス」「明日の鑑定でさらに運気アップ」など、さらに先が知りたい、翌日も運気をみてもらいたい、と思ってしまうようなメールが届きます。しかし、鑑定師なる人物のいう、その先を知るためには、あるいはそこの先をみてもらうためには有料ポイントを購入しなければなりません。多く場合、送信するためには1通あたり1,500円分のポイントを消費させるというのが、占い詐欺でよく見られるパターンです。

占い詐欺、年末年始は特に宝くじ関連に注意!

1等賞金が7億円、1等の前後賞が各1億5,000万円、1等と前後賞を合わせて10億円と超豪華賞金が魅力の宝くじが「年末ジャンボ宝くじ」です。このほかにも「年末ジャンボミニ」は、1等賞金が3,000万円、1等の前後賞が各1,000万円で、1等と前後賞合わせて5,000万円。この2つの「年末ジャンボ」という宝くじで100万円以上の当選賞金は1万4,000本以上。年末に宝くじを買われたという人は少なくないでしょう。

また、1等と前後賞合わせて2億円という当選賞金の「初夢宝くじ」も東京都、関東・中部・東北、近畿、西日本4ブロックで1月16日まで発売されています。特別賞の「お年玉賞」2万円が各ブロックで多数用意されていて、当選のチャンスがあることから買った、買ってみようという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「金運上昇、宝くじ購入のチャンス」「今年はあなたのラッキーイヤー」「あなたは特別な金運の持ち主」「貴方に(宝くじの)高額当選の因子がある」「高額当選まちがいなし」といった誘い文句のメールやサイトの宣伝が、毎年、年末年始、豪華な宝くじが発売されるタイミングで増えるのです。しかし、こうした占い、ほとんどが詐欺だと思ってください。

年末ジャンボは当たりません!占い詐欺の被害で440万円

年末ジャンボの占い詐欺で被害に遭い、私どもインサイト法律事務所へご相談にいらっしゃった方の事例をご紹介しましょう。神奈川県在住60代の女性は440万円を騙し取られました。

暮れも押し迫った時期に届いたメール

暮れも押し迫る中、この女性の携帯電話に突然、「あなたには宝くじ高額当選の可能性がある」「あなたの運勢を鑑定します」という内容のメールが届いたのだそうです。女性はこのメールを無視することができず、占い鑑定を受けることにしました。

鑑定師を名乗る人物から、占い詐欺でよく使われる、「あなたには特別な金運がある」「数億円のお金を手にすることができる」など、あたかも年末ジャンボでの高額当選があるかのようなお告げがあり、それを信じてしまいました。

占い詐欺の手口、典型的なパターンは送信が有料

その後、女性は占い詐欺の特徴でよく知られているパターン、鑑定師から指示される文言を送る、文霊を送る、という手口に引っかかります。意味のない記号や言葉を唱えることが必要だと言われ、その度に送信するための有料ポイントが必要となり、送信のためのポイントを購入させられ、そのポイントを消費し続けました。私どもインサイト法律事務所へご相談にいらっしゃったとき、その金額は440万円にもなっていました。

宝くじの購入時期はいつまで経ってもやってきません

鑑定師を名乗る人物は「高額当選の時期(タイミング)があるから、くじの購入は鑑定師の指示があるまで行わないように」と指示してきます。その後、「(購入する時期は)もう近い」「高額当選は目前」「購入する宝くじ売り場や購入するべき時間を導き出す」などと、煽りつつ、鑑定を継続させます。いつまで経っても宝くじを購入する機会は訪れることなく、購入指示はありません。

440万円の占い詐欺被害に遭われた女性も「次は波動を調べる必要がある」などのように次々と新たな鑑定を提案され続け、その指示に従ってしまったのだそうです。

初夢宝くじも当たるはずはありません

年末ジャンボが占いや鑑定で当選するはずはありません。年末ジャンボで引き伸ばしが続き、年末ジャンボの次は初夢宝くじ、さらに次の宝くじ、と鑑定師を名乗る人物は手を変え、品を変え、詐欺行為を続けようとします。そもそも宝くじが高額当選するためのおまじないはありません。占いで宝くじの当選確率は上がりません。もし当選確率が上がるおまじないを知っているのであれば、占いなどせずに自身が宝くじを買えば良いのです。冷静に考えるとロジックがおかしいことに気が付くはずなのです。

占い詐欺、なぜ引っかかってしまうのでしょうか

全国の消費者センター、警察署、そして私どものような法律事務所はさまざまな場所で占い詐欺の特徴や事例を紹介し、注意喚起を促しています。それでもこうした占い詐欺の被害は増える一方です。ではなぜ、これほどまでに多くの人が占い詐欺になぜ引っかかってしまうのでしょうか。もしかしたら占い詐欺かも、と思ってもなぜ継続してしまうのでしょうか。それは手口が極めて巧妙だからです。

占い詐欺に遭わないためには

「占い詐欺に遭わないためにはどうした良いのでしょうか」「占い詐欺の特徴を教えてください」、私どもインサイト法律事務所にはこうした質問がよく寄せられています。

私どもでアドバイスしているのは「見ず知らずの人からのメールは開かないように」、ということです。また「占い鑑定でメッセージの送受信にポイントが必要になるサイトは疑いましょう」ということも知っておいていただきたいと思います。

ご家族の行動に注意!おかしいと思ったらお声がけを!

詐欺の被害に遭われ、相談にいらっしゃった方の事例で増えているのが、高齢の女性やそのご家族です。高齢のご家族やご親戚がスマートフォンを操作している回数や時間が増えている、スマートフォンの操作を隠れて行おうとしている、コンビニで電子マネーを購入した際の明細を見つけた、など、これまでに見られなかった行動をしているようであれば、お声がけしてあげてください。詐欺師側は「他の人に言うと運気が下がる」など口止めをしている可能性はありますが、お声がけをしたことで、ご本人が詐欺に遭われていることに気がついてくれる場合もあります。

占い詐欺、被害のご相談はインサイト法律事務所へ

わたくしども弁護士法人インサイト法律事務所には、代表弁護士の第二東京弁護士会所属・大川博俊をはじめ、占い詐欺に遭われた被害者を救済するべく、返金交渉に取り組んできたスタッフが在籍しています。占い詐欺をはじめ、副業詐欺や競馬詐欺など、さまざまな詐欺の被害に遭われた多くの方々に代わって、返金交渉に携わっています。ご自身はもちろん、ご家族やご親戚が詐欺被害に遭ってしまった場合、できるだけ早く相談にいらっしゃっていただければと思います。占い詐欺で騙し取られたお金は取り戻せる可能性があります。決して諦めないでください。着手金は無料です。