ロト6の当選番号は誰にもわかりません!それ、ロト詐欺です!

「ロト6の当選番号が事前にわかる」「ロト6やナンバーズの高額当選番号教えます」、見覚えのない差出人からこんなメールが来たり、あるいはこんな内容の電話がかかってきたりしたことはありませんか。これはロト詐欺と呼ばれる詐欺の手口であり、宝くじ詐欺、占い詐欺の一種です。ロト6の当選番号がわかる人がいません。そもそも当選番号がわかれば他人に教えることなく、自分で買うはずです。ロト詐欺のカラクリについて解説いたします。

なぜロト詐欺に引っかかってしまうのか?

ロト詐欺とはロト6やロト7、ナンバーズなど、数字選択式の宝くじ当選番号を教えるからと、お金を騙し取る詐欺です。宝くじの公式サイトでは「全ての宝くじの抽選は、公開のもと厳正かつ公正に行なわれており、事前に抽選結果がわかるなどということは絶対にありません」と強く、注意を促しています。

昔からあるロト詐欺の手口

ロト詐欺で昔から使われているのは「いま、あなたに宝くじが当たる運気がきています」「高額当選番号を占います」といった占いを装った手口です。普通なら宝くじの当選番号などわかるはずがない、と相手にしないでしょう。しかし、詐欺師は信じさせるためにありとあらゆる手段を使ってきます。ここでその手口を解説いたします。

当選発表の時間差を悪用

ロト6をはじめ、任意の数字を選んで購入する「数字選択式宝くじ」は毎週月曜日から金曜日の18時45分から抽選発表が行われています。インターネットを通じて、抽選会の模様が動画配信されているのですが、新聞発表は翌日の朝刊となっています。

そこで、この抽選会動画の配信終了後、生中継を見ていなかった、インターネットでのリアルタイム配信を知らない、そういった人たちを、新聞などで当選番号が発表されるまでの時間差を利用することによって騙します。

抽選会がリアルタイム配信されていることを知らない人たちは詐欺師からの電話やメッセージ、メールで予想が当たった、あらかじめ当選番号がわかっていた、と信じてしまうのです。

ロト詐欺、最近増えている手口は?AIで予想?

しかし、昔から使われているこの手のロト詐欺は注意喚起が行われていることによって多くの人に知られるようになっています。そこで詐欺師は手を替え、品を替え、お金を騙し取りにかかっています。

最近、わたくしどもインサイト法律事務所へ相談にいらっしゃる方が詐欺被害に遭われた手口の事例では、「AIを駆使して当選番号を導き出します」といったものや「当選番号を独自の統計プログラムを使った予測からはじき出します」「ロト・ナンバーズ、完全攻略法発見」などのような謳い文句の宣伝やPRで、ロト6やロト7、ナンバーズなどの宝くじの当選予想の情報を買わされたという被害例が増えています。

また、このような詐欺を行っている業者は過去の高額当選番号、ロト6やロト7、ナンバーズの場合には当選数字を、さも自社運営サイトの予想が的中した実績であるかのように掲載して勧誘している事例がありますし、利用者は全員高額当選していると、当選者の名前と金額を掲載して勧誘している事例もあります。

ロト詐欺の手口はますます巧妙に

ロト詐欺では当選番号を買わせるためにあらゆる手段を使ってきます。これまでに紹介した被害例のほかにも、ロト情報サイトで「参加者の会員の中で数名選びました」と会員登録した人に連絡し、予想投票数字を一番多く購入した人から順番に高額未換金くじや、無料予想権利をプレゼントするというイベントを開催していると告知。大量に予想数字を購入させ、お金を騙し取るという手口などが横行しています。

このパターンの詐欺では選ばれた数名というのが被害者以外は全員サクラではないかといわれています。ロトが当たらないだけでなく、この購入順位でも僅差で負けて、高額未換金くじどころか無料予想権利も当たりません。

繰り返しになりますが、宝くじ主催者や銀行、全国の消費者センター、そしてわたくしどもインサイト法律事務所のような返金交渉を専門的に行っている法律事務所などが注意喚起していますように、ロト6やロト7、ナンバーズといった宝くじの当選番号が事前に決まっているということはありません。

50代鹿児島在住の女性がロト詐欺で1,600万円の被害

ここでわたくしどもインサイト法律事務所へ相談にいらっしゃったロト詐欺被害の事例をご紹介しましょう。

鹿児島県在住、50代の女性はインターネット上にあった口コミ「宝くじサイトに当選番号を教えてもらった」というものを見て、もしかしたら私にもチャンスがあるかも、と問い合わせをしてしまいます。

女性は業者側から「提供するロト6の情報は1等を狙えます」「億単位の当選を貴方に届けます」「裏ルートから仕入れた確かな情報があります」などと甘い言葉で勧誘されました。でたらめですし、事前に当選番号がわかるはずはありません。

提供された情報に宝くじの高額当選はなかったのですが、業者側はお金を支払うように、「圧倒的高確率で3億円を掴める情報があります」「ロト6を開催している銀行と裏取引ができるルートがあります」など、言葉巧みに、様々な名目をつけて、勧誘を続けました。当選するような気がしてきた女性は3億円当選するのであれば、とサイト運営業者に情報料として1,600万円を支払ってしまいました。

政府にマークされた、他社からの妨害が入った、は常套句

詐欺師の提供するでたらめな情報ですから、もちろん当選するはずはなく、わたくしどもインサイト法律事務所へ相談にいらっしゃいました。この女性の事例では返金が大変困難な状況でしたが、5割ほど返金させることに成功しました。

この手のロト詐欺を行う業者は予想がはずれてクレームが入ると、「政府にマークされた」「他社からの妨害が入り、当選数字が変更になってしまった」といった常套句をつかってきます。

ロト詐欺に引っかからないようにするには?

ではロト詐欺に引っかからないようにするためにはどんなことに気を付ければよいのでしょうか。

多くの場合、ロト詐欺はメールやメッセージ、宝くじ情報サイトでの宣伝やPRで勧誘してきます。見知らぬ相手からのロトや宝くじに関連するタイトルのメールやメッセージは開封せずに削除してしまいましょう。

宝くじ情報サイトにはわずかですが、まじめに運営されているところもあります。登録や申し込みをする前に運営会社を調べてください。住所が海外だったり、あるいは住所を検索してみて、レンタルオフィスが使われていたりするようであれば、疑ってください。

また、特定商取引法(特商法)に基づく記載が行われているかどうかの確認も必要です。この法律は事業者による違法・悪質な勧誘行為などを防止し、消費者の利益を守ることを目的としている法律です。有料情報の通信販売もこの法律によって規定されています。記載がなければ詐欺を行っている業者だと思って間違いありません。

ロト詐欺被害に遭ってしまった!返金させたい!

ロト詐欺に引っかかってしまった場合、返金してもらうことは可能なのでしょうか。そういうご質問をいただきます。

事例でも紹介いたしましたように返金交渉は可能ですし、全額でなくても返金してもらえる場合があります。また、被害に遭われた方が業者と直接交渉することもできなくはないでしょう。しかし、相手はクレーム慣れしていることがほとんど。たとえロト詐欺を立証して交渉しても、相手に言いくるめられる場合が少なくありません。実際、わたくしどもにご相談にいらっしゃった被害者にもそういう方がいらっしゃいます。

一番いけないことは返金を諦めて、泣き寝入りしてしまうことです。被害に遭われたときには詐欺被害窓口を開設しているところへ相談してください。返金交渉のために何をすべきか、何をどう準備したらよいか、といったアドバイスをもらえるはずです。

ロト詐欺被害のご相談はインサイト法律事務所へ

詐欺行為を撲滅させるためにも、詐欺行為が無駄だと思わせることは大切です。被害に遭われた方の返金交渉はそのために重要な役割を果たすでしょう。

わたくしども弁護士法人インサイト法律事務所は代表弁護士の第二東京弁護士会所属・大川博俊をはじめ、返金交渉に取り組んできたスタッフたちがロト詐欺のほか、占い詐欺や副業詐欺、馬詐欺などの被害に遭われた多くの方々に寄り添って、解決に取り組んできました。詐欺によって騙し取られたお金は全額ではないかもしれませんが、取り戻せる可能性があります。決して諦めないでください。 わたくしどもインサイト法律事務所はロト詐欺などの被害に対する無料相談窓口を開設しています。着手金は無料です。