霊感商法の被害は返金してもらえる?弁護士がお答えします!

「仕事で大きなミスをした」「恋人と別れた」「大切にしていたものを壊してしまった」「なくしてしまった」など、何をやってもうまくいかない、そういう時がありませんか。そんなとき、「今は運気が悪いのかも」「ちょっと占ってもらうか」「神頼みでもするか」と考える人は少なくないはずです。人々のこうした心の隙をついてくるのが霊感商法という詐欺です。霊感商法という言葉を聞くと、開運を導く壺や印鑑や数珠、ネックレスなどの高額商品を買わされる詐欺行為、といったことを連想するかもしれません。しかし、占いや鑑定、お祓いなどを悪用して、お金を騙し取るような行為もまた、霊感商法の手口なのです。

霊感商法とはどんな詐欺?壺や印鑑を買わせるだけじゃない!

霊感商法は開運商法とも呼ばれている、昔からある詐欺行為の一つです。数年前からニュースなどで再び話題になっていることから、聞いたことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

占いサイトや鑑定サイトを悪用する手口が増加

霊感商法による詐欺の典型的なパターンは「あなたが不幸なのは悪霊が取りついているから」「不運なのは先祖の霊をまつらないからだ」など、不幸や不運を霊的なものと結びつけて、金銭を騙し取るというもの。かつては高額な壺や印鑑を買わせられるというケースが多く見られました。しかし、最近の霊感商法は占いサイトのような、ネットを利用したものが増加しています。

わたくしどもインサイト法律事務所へ相談にいらっしゃる霊感商法で被害に遭われたほとんどの方はネット占いを装ったサイトを悪用した手口で金銭を騙し取られていました。

送信メールの課金システムを悪用する霊感商法

占いサイトでの霊感商法は送信メールの課金システムを利用した手法が多く使われています。詐欺師グループは「悪霊がついているから不幸が訪れている」と不安感を煽ることもあれば、逆に「今、あなたには幸運が目前まで来ている」と気持ちを高揚させることで、詐欺サイトへ誘い込みます。そのあとは「あなたについている悪霊を除霊するために」「運気をアップさせるために」、とおまじないや呪文のような文章を書いたメールの送信を要求してくるのです。このメールを複数回にわたって送信させるというのがよく見られるというのが最近の霊感商法です。メールを送信するためには1通1,500円くらいのポイントが必要となります。こうして、被害額が増えていきます。

霊感商法の被害者は不安や悩みをもつ人だけじゃない

霊感商法に引っかかり、わたくしどもインサイト法律事務所へ相談にいらっしゃった方に経緯をうかがうと、この有料メールの送信を繰り返し、気が付くと莫大な被害になってしまった、という方がほとんど。特に多く見られるのが金銭、金運にまつわるものです。「金運が上がる」「運がひらけて、高額の宝くじが当選する」「絶対に当選」「確実に当選」などの甘い言葉に騙され、「いずれ当選で億単位のお金が入ってくるから、数百万や数十万は安い」と考えてしまったといいます。しかし、宝くじや運勢に「絶対」や「確実」はありません。そういった言葉があれば、詐欺ではないかと疑ってください。

霊感商法のよる詐欺で被害者になってしまうのは悩みや迷い、不安を持っていたり、不安を持っていたりという人だけではありません。お金が気になっている人も引っかかってしまう恐れがあります。

霊感商法被害に遭われた70代女性の事例

霊感商法に限らずですが、詐欺の被害に遭っている人、騙されている人はほとんどがご自身で気が付かれません。わたくしどもインサイト法律事務所に被害者のご家族が相談にいらっしゃるということは少なくありません。

今回、ご紹介するのは息子さんが霊感商法の詐欺被害に気付かれたという、滋賀県在住、70代女性の事例です。40代の息子さん家族がご実家に遊びに行った際、70代になるお母さまは息子さんたちと話をしていても、どこかうわの空。何度もスマートフォンで操作されておられたのだそうです。息子さんが何をしているのか聞いても曖昧な返事でごまかされたとか。

息子さんがご実家の片付けを手伝っていた時、たまたま段ボール箱に入った電子マネーを発見されました。不審に思い、お母さまのスマートフォンを取り上げて確認してみると、占いサイトを頻繁に利用していたことがわかりました。そこで問い詰めてみると、電子マネーが占いサイトの課金に使われていたことが判明します。鑑定師を名乗る人物はお母さまに「他言すると鑑定の効果がなくなる」と説明し、口止めしていたのだそうです。

霊感商法による被害額は580万円

息子さんが発見し、わたくしどもインサイト法律事務所へ相談にいらっしゃった時、被害額は580万円になっていました。わたくしどもがサイト側に対して返金交渉を行い、被害金額の約7割をお母さまに返金させました。

この事例で紹介したように詐欺グループ側から口止めをされていることがあります。そのため、霊感商法詐欺は被害が発見されにくいという特徴があります。しかし、やけにコンビニに行くようになった、隠しごとをするようになった、など、被害者は詐欺に遭っている時、いつもと違う何らかの信号を出しています。もし、異変に気付いたら、声をかけてみましょう。また、被害が判明したら、迅速に相談窓口へ行ってください。

霊感商法で騙し取られたお金は取り戻すには?弁護士からのアドバイス

霊感商法で騙し取られたお金を取り戻すことはできるのでしょうか。取り戻すためにはどうしたら良いのでしょうか。わたくしどもインサイト法律事務所へ相談にいらっしゃる被害者の多くは最新の事例でも紹介したようにコンビニで電子マネーを購入し、相手にそのコード番号を伝えることで騙し取られてしまうパターンや、電子マネーでサイトのサービスを利用するためのポイントを購入させられ、メールを送信するためにポイントを消費させられるパターンなどがあります。

少ない証拠でもノウハウのある弁護士であれば交渉可能な場合も

コンビニでの入金や振り込み明細の場合、証拠として保存していても開示請求が可能なのは1年間です。ご自身が霊感商法の被害に遭っていると気付かれた場合、あるいはご家族が霊感商法で騙されていることを見つけた場合、一刻も早く消費者センターや法律事務所など相談窓口へ行きましょう。

また、証拠を保全していなかったという場合でも、被害者がサイトのアカウントを覚えていたことで、相手との交渉の過程で利用履歴の裏付けがとれ、返金させることに成功した事例もあります。まずは返金交渉のノウハウを持つ消費者センターや法律事務所の弁護士に相談していただくことが重要です。

霊感商法による詐欺被害、相談はインサイト法律事務所へ!

霊感商法は被害に遭っているご自身もご家族も気付きにくいという特徴があります。また手口が姑息で、被害者は占いや鑑定の効果がなくなる、と口止めされているケースが少なくありません。警察や行政機関、消費者センター、そしてわたしたち法律事務所などは霊感商法について注意喚起を促していますが、その被害はなかなか減らないという状況にあります。

弁護士法人インサイト法律事務所には、代表弁護士の第二東京弁護士会所属・大川博俊をはじめ、ネット詐欺に遭われた被害者を救済するべく、返金交渉に取り組んできた弁護士が在籍しています。霊感商法で詐欺に遭っていると気が付いたとき、あるいはご家族の様子がおかしい、霊感商法による詐欺に遭ってしまっているようだ、そんな時には、インサイト法律事務所にご相談ください。インサイト法律事務所は無料相談窓口を開設しています。着手金は無料です。