メールだけで稼げる在宅ワークは怪しい?急増する詐欺行為に注意!

「メールだけで稼げる在宅ワーク」「スキマの時間にスマホとメールだけでお小遣い」「かんたん!メールを使う在宅ワーク」、こういう求人広告を見て、応募しようと思った方、ちょっと待ってください。メールを使ってかんたんに稼げる在宅ワークという誘い文句の詐欺行為が急増しています。応募する前に、その仕事が怪しいものではないのか、疑ってみたほうがよいかもしれません。在宅ワークの関連する詐欺について、解説していきます。

在宅ワークを装った詐欺が増えています!

在宅ワーク詐欺は在宅ワークの求人を装った広告などに応募してきた人からお金を騙し取るという詐欺行為です。また申し込んできた人の個人情報を本人の許可なく第三者へ売ってしまうのも在宅ワークに関連した詐欺行為です。私どもインサイト法律事務所には「在宅ワーク詐欺に騙された」「メールだけで稼げるはずが逆にお金を取られただけだった」という相談が増えています。

在宅ワーク詐欺の手口1 「登録費用・研修費用・教材費用を支払わされた」

在宅ワーク詐欺にはどんな手口があるのでしょうか。よく知られているのは求人に応募する際、登録費用などを取られるというものです。「在宅ワークを紹介するサイトには登録費用が必要」「在宅ワークのために有料の研修が必要」「在宅ワークのために教材・機材費用が必要」など、仕事を始める前に費用の請求があるものは怪しいと疑ってください。

登録費用を払い、有料の教材・機材を購入し、有料の研修を受講したのにも関わらず、仕事を一度ももらうことができず、全く稼ぐことができなかったという被害者からの相談は少なくありません。

在宅ワーク詐欺の手口2 「メールで悩み相談を受けるだけの高額収入は怪しい」

メールで悩みを聞いたり、話し相手になったりするだけで高額収入が得られるという在宅ワークも怪しいと疑うべきです。実際に働き始めた中で、相手からお礼に大金を支払うといわれ、高額報酬が入るからと、受け取り口座の登録費用や、相手へのメール送信のための費用などでサイトの有料ポイントを大量消費させられたというケースは少なくありません。

一方、「メールで話をするだけの簡単なお仕事」と称して、在宅ワークで出会い系サイトのサクラバイトを募集していることもあります。高額収入が得られると、安易にサクラバイトに手を出したことで詐欺罪に問われ、詐欺集団の一員とみなされ、最悪の場合、逮捕されることもあります。注意しましょう。

在宅ワーク詐欺の手口3 「個人情報を抜き取られて迷惑メールが大量に」

「在宅ワークの求人に応募したのに仕事をもらえないだけではなく、大量に迷惑メールが届くようになってしまった」という相談も、わたしたちインサイト法律事務所に持ち込まれています。在宅ワークの求人に応募してきた人の個人情報を集め、本人の許可なく、迷惑メールの発送業者に売ってしまうというパターンの詐欺です。

チャットレディの仕事でお金を騙し取られた大学生20代女性の場合

私どもインサイト法律事務所が相談を受けた大学生、20代女性の事例をご紹介しましょう。この女性は金銭的に苦しく、在宅ワークを検索していたところ、「誰にでもできる副業で高収入」という募集を見つけたのだそうです。

女性が応募し、始めた仕事は「チャットレディ」というものでした。チャットレディとは男性の相談や話し相手になることで報酬をもらえるという仕事です。「メールレディ」という名称で募集されていることもありますが、どちらも同じ内容の仕事です。

採用の際、運営会社から、「相談を受ける側もサイトの利用に際して課金がある」「相談が増えてくればその分を帳消しにできる」との説明がありました。まさか詐欺だとは思っていなかったそうですし、「その後の高収入があるのだから、最初の出費は仕方ない」と信じたそうです。

チャットレディ仕事を始めてまもなく、相談にのっていた男性から毎月30万円の報酬を払うといわれ、女性はこの男性とのやりとりにハマっていきます。「連絡先交換手続き費用」「認証会員登録手続き費用」「正規会員登録費用」と、運営者側から指示された手数料を支払い続けただけでなく、チャットレディという仕事を忘れ、相手から報酬をもらってもいないのに男性に言われるがまま、やり取りを続けたのだそうです。

女性は相談相手という男性とのやり取りに1通あたり約1,000円を支払い続けました。気が付くとこの女性は運営者にトータルで約40万円を騙し取られていました。生活が苦しかった始めた在宅ワークでしたが、なぜか課金され、その課金を払えなくなり、クレジットカード会社に相談したところ、詐欺であることがわかったのだそうです。

この在宅ワークの運営会社は国内の出会い系サイト運営会社でした。私どもは運営会社側とコンタクトを取り、交渉した結果、60%を返金させることができました。

メールだけで高額収入?その在宅ワークは怪しい?

「かんたんな作業で高額収入」「メールの送受信だけで稼げます」「クリックするだけで稼げます」、こういった誘い文句の求人メールや求人広告には注意した方がよいでしょう。この手の詐欺被害に遭って、私どもインサイト法律事務所の相談窓口にいらっしゃるのは学生・主婦問わず、20代の若い世代が多くなっています。

メールの送受信だけ、クリックするだけで稼げる在宅ワーク、ゼロではないでしょう。しかし、そんな簡単な仕事で高額収入はまずありえません。また、報酬をもらわず、サイトの利用料などの課金でサイト運営者にお金を払い、持ち出しで行う仕事などはないということは知っておくべきです。

大手求人メディアの広告でも簡単な仕事で高収入というものは怪しいと疑うべき

詐欺行為を行っている運営会社がindeedやタウンワークといった採用媒体に求人を出していたという例も見られます。メールの送受信だけ、クリックするだけ、あるいはメールで相談にのるだけ、会話の相手になるだけ、といった仕事の内容で高額収入をうたうものは有名な求人サイトに掲載されている広告だからといっても簡単に信じるべきではないでしょう。ほぼ詐欺だと疑った方がよいといえます。

また、在宅ワークをするために登録費用が発生するもの、在宅ワークをするために求人している会社やその会社が指定している会社から、作業前に機械や材料を購入する必要がある、有料の研修の受講が必要の、さらには有料の教材購入が必要、こういった在宅ワークも怪しいと疑った方がよいといえます。

在宅ワーク選びで失敗しないためには

まず、在宅ワークの求人に応募しようとする前に求人しているページに掲載されている会社情報などを確認してください。詐欺行為を働いている企業の多くは会社情報をほとんど掲載していません。もし、会社情報が出てこないような企業であれば疑ったほうがよいでしょう。

また、会社名や住所・電話番号やメールアドレスなどをインターネットで検索してみてください。トラブルに遭った被害者がブログやSNSなどでその会社について書いていることもあります。

在宅ワーク詐欺に遭ったときのお金は戻ってくる?

「かんたんな在宅ワークで高額収入」となるはずが逆にお金を騙し取られてしまった-。そのお金を取り戻すことはできるのでしょうか。この手の詐欺はお金に困っている人を対象にした詐欺で、被害額が10万円以下というものが多く、泣き寝入りしてしまう人が多いという実情があります。

詐欺被害の返金交渉は非常に困難で、簡単な交渉ではありません。全額というわけにはいかないかもしれませんが、返金交渉次第で騙し取られたお金を取り戻せる可能性があります。諦めないでください。

詐欺を行っていたサイト運営者への支払いをクレジットカードで決済していた場合、消費者センターに行って、相談することで、費用がかからずに解決できる場合があります。この場合、クレジットカード会社に連絡して支払い停止をかけて、返金手続きをとるという流れになります。

返金を求めるためには詐欺行為に遭った在宅ワークに関するメールやメッセージ、振り込みや支払いなどのデータはできる限り保全すること、応募の際に利用したサイトなど、在宅ワークに関わったサイトは退会しないこと、法律事務所や消費者センターといった詐欺被害窓口に相談すること、そして解決はプロに任せるということになります。

法律事務所や消費者センターは無料相談窓口や専用相談窓口を設けているところがあります。騙された、と思ったら、恥ずかしい、あるいは少額だから、などと思わず、できるだけ早く相談していただきたいと思います。そうすることが詐欺という犯罪の被害者を減らしていくことにつながります。

在宅ワークで騙された!詐欺被害に関する相談は弁護士法人インサイト法律事務所へ!

在宅ワーク詐欺の被害に遭ってしまった、大切なお金を取られてしまったと悩まれている方、返金を諦めないでください。詐欺師集団に奪われたお金を取り戻せる場合があります。私たちインサイト法律事務所には在宅ワークに関する詐欺のほか、出会い系サイトやマッチングアプリで行われた詐欺などの解決に取り組み、返金交渉をしてきた弁護士が在籍しています。専用の相談窓口を設け、受付時間外でも対応しております。詐欺行為に遭ってしまい悩まれている方、私どもインサイト法律事務所の弁護士にご相談ください。